ミニ長浜通信 第6号【2022年11月4日】
NPO法人 野口英世よこはま顕彰会
理事長 田中常義
コロナ第7波は下火になりましたが、第8波の兆しが感じられるこの頃です。会員の皆様は如何お過ごしでしょうか。本号では、一号停留所保存の進捗状況、急遽決まった一号停留所一般公開、同日に長浜ホールで開催される野口英世フェア、今もガーナやエクアドルで活躍の野口英世を伝える新聞記事をご紹介します。
(1)一号停留所保存の進捗状況
・署名の集まり状況(別紙 一号停留所保存署名の状況 図1 署名の集まり状況)
開始の2020年10月から最近の2022年9月までの月ごとの署名の集まり状況は図1の通りです。2021年12月までの15カ月は月平均400筆近く集まっていました。それを境に、最近の9カ月は月平均100筆足らずになっています。しかし、なお毎月一定数が集まっており、2022年9月末での累計は6366筆となっています。
・厚生労働所と横浜市へ保存要望書を提出
(同上 図2 厚生労働省と横浜市に署名簿を添えて保存要望書を提出)
署名集めを開始して1年の2021年9月29日、時機を逸してはまずいと思い、その時点までに集まった4322筆の署名簿と一緒に厚生労働大臣宛と横浜市長宛ての一号停留所保存の要望書を持って厚生労働省を訪ね、同省の代表者と同席の横浜市の代表者にそれらを手渡しました。手渡し後の3者懇談で、厚生労働省と横浜市の間で保存について話合を始めたいとの意向が示されました。これは会誌「長浜通信22号」でも報告の通りです。
・「移転費用は国が持ち、金沢区内の公園に移築」で合意
その後の厚生労働省と横浜市の話合状況は不明でありましたが、2022年9月になって、「移転費用は国が持ち、金沢区内の公園に移築」の合意がなされたという情報が市中に流れるようになりました。
長浜の地には一号停留所の他に、細菌検査室、検疫艇停泊港(現・野鳥観察の池)が創建時の位置でほぼ創建時の姿で存在しています。また、事務棟の姿を再現して現在位置(創建時とは異なる)に建設された長浜ホールがあります。一号停留所の移築先は相互の関連付けを説明できる近隣の公園となることを願っており、これに6366筆の署名を生かしたいと考えています。
(2)11月19日(土)に一号停留所一般公開(別紙 一号停留所一般公開チラシ)
明治28年の創設以来今日まで続いてきた横浜市金沢区長浜における検疫業務がいよいよ来年3月末で完全に終了し、「みなとみらい」に移転します。その検疫業務中の敷地内に存在するため、一号停留所の一般公開は毎年1回1日だけ行われてきました。しかし、ここ2年間はコロナで中止となっています。コロナの状況から今年も中止で、一号停留所の公開は無しのままで、長浜における検疫業務が終了するのかと心配しておりました。そんな中、10月7日付けで何の前触れもなく検疫所のホームページに「11月19日、旧長浜検疫所一号停留所一般公開」が掲載されました。上記の事情から現在の姿での公開はおそらく最後となる貴重な機会です。会員の皆様には是非ともお出かけ下さい。
(3)同日に並行して長浜ホールで野口英世フェアを開催
(別紙 野口英世フェアチラシ・表 野口英世フェアチラシ・裏)
今回のメインは長浜ホール主催の「ジャズコンサート“野口英世 ジャズエイジの肖像”」。1922年、ニューヨークで博士は何枚かのポートレートを撮っています。その写真のお披露目も兼ね、野口英世博士が生きた1920年代の曲のライブです。当会は解説付きパネル展「野口英世と横浜検疫所」を実施します。また、野口英世記念会のパネル展「野口英世の生涯」、猪苗代町主催の「母から子への手紙コンテスト」と長浜ホール主催の「野口英世博士への手紙コンテスト」の入選作品の展示があります。
(4)今もガーナやエクアドルで活躍の野口英世(別紙 朝日新聞10月26日夕刊、読売新聞8月25日朝刊)
全国紙夕刊のトップページ半分を使って、野口英世が黄熱病の研究を行い、黄熱病で没したガーナの野口英世記念関連の施設で今も博士が感染症と闘っている様子を、また別の全国紙のシリーズ記事で、感染症の研究と治療に没頭したエクアドルでは学校名に野口英世の名が付けられ、活躍ぶりを学ぶなど、現在も博士が生き生きと存在している様子をレポートしています。