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第5回勉強会を兼ねる特別講演(延期しましたが再開)案内

横浜長浜「検疫資料館」の保存・利活用に役立つ特別講演(延期しましたが再開)10月8日(土)にご参加ください

主催 NPO法人野口英世よこはま顕彰会
理事長 田中常義
勉強会世話人 平山次清
金間誠一

 NPO法人野口英世よこはま顕彰会はNPO法人横浜金沢文化協会と連携して金沢区長浜にある検疫資料館(旧1号停留所)の保存のための署名活動を行い、更に利活用に関しても住民の皆様に参加いただく勉強会を過去4回開催して参りました。

 前回の第4回目は野口英世よこはま顕彰会主催で「特別講演」と銘打って、各地の遺産等
を活用した「まちづくり」について、自らも指導され経験豊富な米山淳一様によるご講演
をお願いし6月18日に開催したところですが、好評を博し、話残された「つづき」の講演
要望が出されました。

 つきましては7月末に予定しました第5回勉強会を兼ねる講演会はコロナ感染拡大で延期としましたが、下記で再開しますので、引き続きご参加頂ければと思います。

 米山氏からは「楽しく、あせらず、末永く」という警句をいただきましたが、検疫所移転が年度内という状況もあり、地元の望む形での保存・利活用を実現するには早めに有効なアイデアを提案する必要もあります。

 米山様のご講演は、検疫資料館(旧1号停留所)を我が国の宝として保存し、更に我々の地元の「まちづくり」にも寄与できる利活用を考える上でも、「開港都市」といった切り口から視野を更に広げられそうで、アイデアを出す上で大いに参考になるのではないかと思います。今回も30人という人数限定ではありますが、ご参加頂くよう下記ご案内させていただく次第です。

日時:10月8日(土曜日)14:00~16:00(13:30 開場)
場所:オフィスかなざわ(横浜市金沢スポーツセンター内)
   〒236-0011 神奈川県横浜市金沢区長浜106-8
   http://www.yspc.or.jp/kanazawa_sc_ysa/category/top/
   地図 http://www.yspc.or.jp/kanazawa_sc_ysa/category/map/
   ・駐車は近くのビアレで3時間まで無料
   ・SKYPEによる配信もいたしますのでお申し出ください
収容可能人数:30名(マスク着用をお願いします)
申込先:世話人(平山)まで(hirayama-tsugukiyo-nr@ynu.ac.jp あるいは 090-4827-5184)
    メールによる参加申込・SKYPEによる配信希望はこちらから
講演表題:『開港都市の歴史を生かしたまちづくり』―函館、神戸、長崎、新潟、横浜―
講演内容:講師略歴の後に添付します。
     ◎一般公開された時の検疫資料館(旧1号停留所)の写真も紹介します(世話人)
     ◎保存に関して国や市の動きもご報告します
講師:米山淳一(よねやまじゅんいち)氏
   公益社団法人 横浜歴史資産調査会 常務理事
講師略歴:
1951年神奈川県生まれ。獨協大学外国語学部英語学科卒。元財団法人日本ナショナルトラスト事務局長。現在、公益社法人横浜歴史資産調査会常務理事・事務局長。「歴史を生かしたまちづくり」を推進。また、地域遺産プロデューサーとして、全国の歴史的町並み、棚田、近代化遺産、鉄道遺産、絹遺産等の保存活用、歴史を生かしたまちづくりと観光を推進。長浜鉄道スクエア名誉館長、一般社団法人日本茅葺き文化協会理事、日本鉄道保存協会事務局長、シルクロード・ネットワーク協議会事務局長、NPO法人街・建築・文化再生集団理事。

著書/「地域遺産みんなと奮戦記」(学芸出版社)、写真集「上越線―四季を駆ける仲間たち」(河出書房新社)、「歩きたい歴史の町並 重要伝統的建造物群保存地区 全86カ所」(JTBパブリッシング)、「歴史鉄道酔余の町並み」「続・歴史鉄道酔余の町並み」 写真集「光り耀く特急ときの時代」以上(駒草出版)ほか。

【次回講演内容】

令和4年10月8日 JY

『開港都市の歴史を生かしたまちづくり』

―函館、神戸、長崎、新潟、横浜―

公益社団法人横浜歴史資産調査会
常務理事 米山 淳一

◎はじめに
 東インド艦隊司令長官マシュ・ペリー率いる黒船が姿を現したのが、嘉永6年(1853)の事でした。これを契機に幕府は、外国の圧力にさらされることになりました。その後、日米和親条約(神奈川条約)締結により、嘉永7年(1854)3月に下田と箱館(函館)が開港(貿易ではなく輸送、補給目的)。
 下田の玉泉寺にアメリカ領事館が置かれ事実上の鎖国の終焉。領事は、タンゼント・ハリス。
 さらに、安政5年(1858)の日米修好通商条約(安政五カ国条約,英、仏、露、蘭)締結により、翌安政6年(1859)に箱館(函館)、長崎、横浜そして慶応3年(1868)に神戸が開港しました。新潟は明治元年(1869)開港。以後、開港五都市として我が国の近代化に貢献したのです。

<今回のお話>
*重要伝統的建造物群保存地区・昭和50年=全国126地区
 開港都市居留地や歴史的街区は横浜を除き重要伝統的建造物群保存地区に選定

◎函館市元町末広町=平成元年4月21日選定 町家、西洋館、公会堂、教会堂
 建築物63件、工作物12件、環境物件25件 約14,5ha

◎神戸市北野町山本通り=昭和55年4月10日選定 西洋館、近代和風住宅
 建築物65件、工作物67件、環境物件8件 約9,3ha

◎長崎市東山手=平成3年4月30日選定 西洋館、近代和風住宅、学校建築
 建築物32件、工作物27件、環境物件36件 約7,5ha

◎長崎市南山手=平成3年4月30日選定 西洋館、近代和風住宅、教会堂他
 建築物42件、工作物11件、環境物件198件 約17,0ha

◎新潟市=居留地が無かったため群としての西洋館保存はおこなっていない。

◎横浜市は独自の「歴史を生したまちづくり要綱」を設け昭和63年から保全
・横浜市歴史的建造物 登録206件、認定98件 近代化遺産(建築、土木遺産、鉄道遺産)、茅葺民家、西洋館、学校建築、教会堂ほか
・昭和61~62年度 山手西洋館伝統的建造物群保存対策調査=文化庁・横浜市
・平成24~25年 山手西洋館保存調査=文化庁・公益社団法人横浜歴史資産 調査会(ヨコハマヘリテイジ)
・横浜市=西洋館7棟を取得保存。
 *管理・公開=公益財団法人横浜緑の協会
 *山手234番は23億円で購入

◎山手の歴史的遺産の将来
・横浜市は西洋館7館保存、個人所有は老朽化や相続等で維持困難。方策は?
 1.歴史を生かしたまちづくり要綱(横浜市)
 2.重要伝統的建造物群保存地区制度(文化庁)
 3.歴史まちづくり法(地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律)街なみ環境整備事業(平成20・国土交通省、農水省)
以上

<メモ>
【前回講演の概要】
<歴史を生かしたまちづくり> 米山淳一 2022年6月18日

1.英国に学ぶまちづくりの思想:
 シビックトラストの活動
 ナショナルトラストの活動
2.日本の歴史的遺産の保存:
 a 歴史的集落と町並みの保存(点から面へ、地域丸ごと保存)
 b 近代遺産の保存活用(我が国の近代化に貢献した産業、交通、土木遺産)
 c 重要文化的景観保存地区 2004年~現在約50地区選定
3.財団法人日本ナショナルトラストの活動
 1968年設立 観光資源保護
 調査・保護・普及事業の推進:白川郷合掌民家の保存と活用ほか
4.歴史を活かしたまちづくり・実践編:
 ◎飛騨古川◎奈良まち(奈良市)◎湖北の城下町(滋賀県)◎元祖歴史を生かしたまちづくりは横浜(神奈川県)◎重要伝統的建造物群保存地区の取り組み 近江八幡市八幡(滋賀県)鹿島市肥前浜宿の町並み(佐賀県)
5.世界遺産は地域遺産
 ◎富岡製糸場と養蚕遺産の保全とシルクロード・ネットワークの推進

前回 6月18日の様子 米山氏講演中(金間氏撮影)
前回 6月18日の様子 米山氏講演中(金間氏撮影)
前回 6月18日の様子 休憩時間
前回 6月18日の様子 休憩時間
タウンニュース 2022年6月30日号(金沢区・磯子区版)

案内チラシは、こちらからダウンロードできます。